近年不動産業界は欠陥住宅の問題で大打撃を被りました。社会問題となったこの問題は人ごとではありません。欠陥住宅を掴まされないためにも住宅保証とはどんなものなのかということを説明したいと思います。
工事中のチェック
最近の住宅保証でとくに注目されているのが、工事中の施工状況チェックです。本当ならば不動産監理者が責任を持って行うべきなのことなのですが、施工業者や設計者が兼務することが多く、チェック機能が十分に働かないケースが少なくありません。また、行政によるチェックも、これまで工事完了後の検査しか義務づけられていないため、肝心の建物の構造部分についてはノーチェックに等しいという現状なのです。しかもその完了検査さえ、実施率はきわめて怪しいという状況でした。平成11年5月施行の改正建築基準法では、新たに中間検査制度が設けられたましたが、実施内容の詳細は各自治体の判断に委ねられています。欠陥住宅に泣かないためには、施工業者まかせは禁物。施主自信が、工程の節目節目に現場に出向き、出来上がりをチェックし、進行状況の報告を受ける必要があります。素人では判断が難しいことも多いので、第3者の建築士に監理を依頼する方法も検討してみてはどうでしょうか。
性能表示と性能保証
品確法に基づく住宅性能表示制度が2000年10月からスタートしました。これは耐震性や耐久性、断熱性、遮音性などの住宅の基本性能9項目について3から5段階のランクに分けて、性能を表示するという制度なのですが、この「性能表示」と「性能保証」を勘違いしている人がいるので注意です。「性能表示」は、あくまでも新築時点で所定の性能があることを評価・認定するもので、引き渡し後にずっとその性能が維持されることを保証するものでありません。これに対して「性能保証」のほうは、文字通り品質・性能を保証する制度。こちらは法律に基づいたものではなく、購入者や販売会社などが任意に加入するもの。骨組など構造上重要な部分については10年間の長期保証になっています。(財)住宅保証機構をはじめとする性能評価機関が行なっているハウスメーカー系の業界団体でも同様な長期保証制度を設けています。いずれも品確法の瑕疵担保責任の特例(10年保証制度)に基づいています。
性能表示と性能保証
住宅メーカーのパンフレットなどには「アフターサービス充実。20年の長期保証」といった謳い文句が盛り込まれています。実は、このアフターサービスと長期保証というのは、厳密には別のものです。アフターサービスというのは、住宅メーカーや不動産会社などが各業者ごとに独自に提供しているサービスのことで、必ずしも法的な裏付けはありません。不具合の補修を頼んでも「あーだこーだ」と理由をつけて何もしない業者もいるのですが、定期的な点検をしたり、電話一本で駆けつけて手厚くケアしてくれる業者もいます。各業界団体でアフターサービス基準などを設けているが、それに従ってきちんと対応してくれるかどうかは業者の企業姿勢次第ということになります。これに対して「長期保証」のほうは、民法や宅建業法、品確法などに定められた瑕疵担保責任に基づいていて、瑕疵があった時には業者は無料で修繕しなければならない義務があります。両者の違い、内容をよく理解することが重要です。
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